検索によって各美大受験予備校のウェブサイト(ホームページ)に辿り着いたら、様々にリンクを辿っていって、その予備校がどのようなものかを調べる必要があります。このページでは、予備校を選ぶ時に、どのようなポイントを把握しながらウェブサイトを見てゆけばよいのかを、私が予備校を選ぶとしたらどのような箇所に注目するかを箇条書きで挙げながら、詳しく説明していこうと思います。
その予備校のウェブサイトは、見やすいか?
予備校ウェブサイトで一番重要なのは、見やすい作りにして、予備校のことを知りたがっている受験生により多くの情報を分かりやすく提供することにあると、個人的には思っています。見にくい作りになっているということは、ウェブサイトを作成している人が閲覧する人のことをちゃんと考えていないということです。閲覧する人のことをちゃんと考えていないということは、ある意味、お客さんにとって傲慢な態度をとっているといえるのではないでしょうか。
たとえば flash 動画を使ったり、画像がクルクルと変わっていけば一見華やかに見えるのですが、実のところ、それは非常に見にくいと感じるものなのです(統計的にも、これは証明されています)。私は動画を使用したウェブサイトを全否定するつもりはないのですが、果たしてそれは、見やすくなっているのでしょうか?flash 動画の作成には、結構な金がかかります(外注で制作した場合)。広告費を大量にかけて見栄えの良いものを作ったつもりで、お客さん(この場合は受験生)を切り捨てるような作りを平気でするということは、学校の運営の仕方自体にどこか欠落した部分があるということにつながるのではないのでしょうか。
これは一般の塾でもいえることなのですが、本当に生徒のことを考えている親切な予備校は、ウェブサイトの作りは少々野暮ったくても、見やすい作りになっていて、必要な情報が引き出しやすくなっています。自分がアクセスした予備校ウェブサイトが見やすく、必要な情報を手に入れ安いサイトかどうかを考えてみてほしいと思います。そして、華やかで高い金を払っているが見にくく情報を手に入れ難いウェブサイトを看板としてかかげるような予備校と、少々野暮ったくても見やすくて必要な情報が手に入れやすいウェブサイトを看板としてかかげる予備校と、どちらの方が受験生に対して誠実な態度をとっているのかを、考えてみてほしいのです。
もちろん理想的なのは、見た目も綺麗で、アート予備校としての尊厳を保ちつつ、見やすく、分かりやすく、受験生に必要な情報がたくさん掲載されているウェブサイトなのですが。
学費を掲載しているか?
美大受験予備校ではないですが、私が以前勤務していた一般受験生対象の某個別指導塾の例をお話します。
某個別指導塾は、近年ではテレビでも注目されるなど、かなり羽振りの良い塾で東京近辺にどんどん教室を増やしているので、ウェブサイトは豪華に金をかけて動画中心の作りになっており、当時普及しつつあったADSL 環境でも読み込むのに時間がかかるような作りになっていました。ただ、この個別指導塾、ウェブサイトには一切授業料の記載がないのです。実際にこの個別指導塾に入った場合、授業料としていくら払わされるか、見ている人は知ることができませんでした。その個別指導塾の授業料は、1回1時間30分の授業で、1万円もかかるのです。
この個別指導塾の生徒集めの戦略はとにかく、イメージ重視。豪華にウェブサイトを作成し、まずはお客さん(生徒の親)を綺麗な教室内の面接室に引き込む。そして、巧みな話術で1回1時間30分の授業で1万円という破格の授業料が、けっして高くないと思い込ませるのです。ところがその実体は、千数百円程度の時給で雇えてしまう程度の大学生を中心に使いまわし、個別に対応させることでできるだけ塾に対する不満を感じさせないようにしむけているという、実に不誠実な塾、というのが実態でした。
上記はあまりにも極端な例なのでしょうが、学費をきちんと掲載してくれているウェブサイトは、受験生の親にとってはかなりありがたいウェブサイトのはずです。私立の美大に入れば年間200万円はかかって当たり前の世界なのですから、親の立場としてみれば、ウェブサイトを通じてでも1年間の予備校の学費が概算できれば非常に嬉しいはず。また、予備校側も、自分達の指導内容に自信を持ち、受験生のことを少しでも考えて学費を明瞭にしておいた方が良いだろうとの判断から、学費をウェブサイトに掲載しているのが当たり前のはずです。だから、学費をウェブサイトに掲載してあるかどうかで、その予備校の態度が見えてしまうといえるのです。
(ちなみに、実際の学費の計算は、各予備校に資料を請求した上で、パンフレットに記載してあるものを使用して行った方が確実であることは、言うまでもありません。ウェブサイトに記載してある学費は、予備校の受験生に対する態度を判断する材料として考え、計算に使用する場合にはあくまでも大雑把に判断する参考資料としてとり扱うようにするとよいでしょう)
知りたいと思うことを、掲載しているか?
例えば、授業内容については、記載してくれているでしょうか?各美術大学への合格人数や合格率は?予備校の生徒達は、どんな作品を描いているのだろう?どんな先生達がいるのだろう?指導方針は?学科についての対応は?通信科はあるのだろうか?体験入学はできるのだろうか?画材は予備校内で買えるのだろうか?電話で質問してみたいけど、連絡先は?メールで質問はできるのだろうか?住所は?
人によって知りたいことは様々にあるはずです。一般的にはウェブサイトに掲載されているのは必要最低限の情報だけなので、結果的には必ずパンフレットを請求し、そちらで最終的な判断をすることになります。しかしその前段階で、自分の知りたい情報をたくさん記載しているウェブサイトは、きっと受験生の気持ちをわかってくれているウェブサイトなのです。もしかしたらそれは、予備校の方針自体が、受験生の気持ちを考えてくれるような運営方針だからかもしれない(あくまでも、そういう可能性がある、という程度ですが...)。
全てのページを見るつもりで
大きな予備校になってくれば、指導内容や掲載ページが実技科別になっているはず。その場合、自分が所属しようと思っている科のページだけを見るのではなく、必ず他の実技科のページも閲覧するようにしましょう。例えば、自分の所属したい実技科のページに比べて他科のページがより充実していた場合、その予備校では自分の所属したい実技科にはあまり力を入れていないということも考えられるのです。どの科も同じように力を入れて掲載している場合は、全ての科を平等にとり扱ってくれているということでしょう。
いずれにせよ、どんなに些細なページでも、全てを閲覧してみることで、いろいろなことがわかってきます。自分に関係ない部分は一切見ないというのでは、大切な情報をどんどん切り捨てていってしまうことにもなってしまいます。予備校選びの時はとにかく時間をかけて、なるべくたくさんのウェブサイトで、たくさんのページを見るように心がけましょう。
ブックマークを活用する
リストアップした予備校は必ずブックマーク(URLアドレスの保存)を行い、再度アクセスできるようにしておきましょう。一度アクセスした予備校ウェブサイトには二度行かないというのではなく、二度三度と訪れて、何度も何度も他予備校との比較、あるいは他のインターネット掲示板等の情報との比較をを行うようにしましょう。一度見たからといって、全ての情報が頭に記憶されているわけではありません。見落としたこと、気付かなかったこと、忘れてしまっていたこと、見直すことによって様々な部分が見えてくるはずです。
いずれにせよ、情報の収集は早い時期から行うべきだといえます。年間の授業開始直前になって慌てていろいろ調べても、うわついてしまってきちんとした情報の収集と分析はできません。自分の将来をきめる大切な選択なのだから、きちんと時間をかけ、パソコンさえあればすぐにアクセスできる情報収集ではありますが、けっして侮らずに深く充実した情報の収集をしてほしいと思います。

